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2014年4月29日 (火)

残すと言う哲学

色絵磁器の重要無形文化財保持者(人間国宝)で、昨年6月に78歳で亡くなった有田焼の14代酒井田柿右衛門さんの長男、浩さん(45)が今年2月4日、15代を襲名した事は記憶に新しい。

今朝、いつものように「特ダネ」を見ていた私に、北海道にいる主人から「NHKを見てみな」電話がきました。

「それじゃあ見てみるね」 チャンネルを変えると、生前の14代目の柿右衛門が取り組んでいたJR九州に納品する洗面鉢製作のシーンでした。

手術で摘出した癌が再発し、薬の副作用を押して、切羽詰まった作業を取材していたものでした。 代々長男が継承し襲名される「柿右衛門」。

長男として生を受けた現在15代目になった浩さんは、物心ついてから「父親は絶対で、話をするだけで緊張を覚える」存在だったと言いいます。

小さい頃から薪を窯にくめる浩さんは15代目を天命とされていた訳です。

多摩美を途中にして、柿右衛門の跡継ぎとなった浩氏と、病魔と戦う父14代目。

JR九州の豪華列車に設置する洗面鉢の製作は、病魔に冒されながら必至に没頭する父から失って行く体力。

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人はいつの日か、現世に別れを告げなくてはならない日が来る。
嫌だといくら思っても誰もがその日を迎える。
呼吸が苦しくなった14代目は口に酸素のスプレイを当てながら、息子に「悔いなく伝えきれる事を」バトンタッチする覚悟したに違いないでしょう。
厳しい口調で 「他人に良く見せようと思って描いている絵になっている!勢いが無い!」
病魔に冒される父に見せる浩さんの墨の絵付けに対するダメだしは、何時もに増して厳しかった。
「自分がいいと思う線を自信をもって勢い良く描きなさい」 それは、現世に残す覚悟に満ちた言葉。
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脈々と続く14代目柿右衛門が15代目に残した教えは「伝承する柿右衛門」と言う枠だけでなく、人間として深く、固い「哲学」の様に今の私に響くのでした。
自分がこれだと思う事に自信をもって勢い良く さて今日も頑張ろう。
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